XP祭り2016の牛尾さんの基調講演

XP祭り2016をムスメとの散歩がてら見てきました。というか、まだ終わってなくて、午後にもう一個見に行くつもりではいます。うちから近いので家と往復しながらつまみ食いしています。

牛尾さんの基調講演を聞いてきたのですが、講演の途中から入ってムスメが飽きはじめたので一旦出て、その後ちょっと見て、出てきました。Be Lazyですわ。ちがうか。たぶん、60分のうち25分くらい聞いたかなと。2:8の法則で言えば十分ですね!

基調講演の内容は、すでに公開されている(!)エントリーが大変参考になります。

simplearchitect.hatenablog.com

講演を聞いていた時に2:8の法則(パレートの法則 - Wikipedia *1 )について言っていたので、その時にメモとしてツイートしました。

なんだけど、牛尾さんのブログエントリーには2:8の法則という言葉は出てないですね。もしかして講演資料にも出てないのかも。口頭のみだったかな。2:8の法則の2の部分だけをやって8の部分をやらなければ、2の時間で8の価値を出し続けて生産性が10倍以上になる!ということでした。

2:8の法則、私も好きで、いろんなところに潜んでいると思っています。たとえばフォトリーディングのような速読で1時間で本を読んだとして、じっくり読んだ場合の8割は吸収できているとか、無圧縮の音楽データと比べて2割のサイズに非可逆圧縮したMP3の音を聞いても8割分はオーケーとか(MP3の場合はそもそも気が付かない程度だと思うけど)。もちろん、仕事でも。

さてさて、ぼくはこの点に関しては違う意見を持っていて*2、2:8の法則をもう一度適用して、20%のうちの20%に注目したら4%の時間で64%の価値を作り出せて、4:64=1:16の法則になるのだなと。*3

重要な20%と重要でない80%の区別の仕方が気になる人がいるかもしれませんが、それはそれぞれの人が判断していいということだと思っています。それが認められているのが牛尾さんの講演で言っていた西洋文化なのかなと。

全員にとって絶対に重要でないことを探したらそれは0%になっちゃって、誰かにとっては重要なことが100%になって、それをやっていたら生産性は上がらないですね。

*1:牛尾さんも私もパレートの論旨とは違う形で使っているようですね。wikipediaみて気が付きました。

*2:平鍋さんのエントリーの言葉をマネしたかっただけです。。。 https://anagileway.wordpress.com/2016/09/24/xp-festival-2016/

*3:なんども書くけど平鍋さんのエントリーの言葉をマネしたかっただけで、あんまり意味無いです

『ハイビーム使用を…横断死亡96%が「下向き」』 の件は『警察は統計がわかってない』で済ませてはいけないよね

www.yomiuri.co.jp

↑この読売新聞の記事(の転載)を読んで、死亡事故の96%の車がロービームだと書いてあるけど、そもそもロービームの車ばかりだから死亡事故の車もロービームが多いんじゃないかなと私も思いました。

でも『同県警の検証では、このうち26件でハイビームを使っていれば、ドライバーも歩行者も互いに早く気付き、命が助かった可能性が高いという。』と書いてあったので、この記事に書いてある数字以外にもデータはたくさんあって、そのデータがハイビームの有効性を示しているのかなとも思いました。

で、あんのじょう、『警察は統計がわかっていない』という意見が流れてきたんだけど、さすがに統計をわかっていない訳はないはずなので、ワザとか、途中で数字が独り歩きしちゃっているとか、そういうことかなと感じて少し検索してみました。そしたらいいエントリーが見つかりましたよ。

shigeo-t.hatenablog.com

このエントリーを読んで、そのリンク先であるFNNニュースの動画を見て、私の疑問はだいぶ晴れました。もともとは2016年9月15日の警察庁の記者会見で、それを読売新聞とFNNニュースで記事にしたのですね。FNNニュースのほうはロービームの割合については言及されていないので、読売新聞がつけたタイトルが誤解を与えているのかなと。

ここで読売新聞は統計をわかっていない、と判断しても良いのかもですが、私はわざと統計的に曖昧な表現を使って注目を集めた、と感じました。交通事故を減らすための啓蒙活動の一環でもあるので、注目を集めるのは悪いことではないと思います。でも、そのやり方が甘くて、かえって数字に強い人にとっては信用できない情報になっちゃったのでしょう。

ここまでで、私なりに改善点を書いておくと、下のようになります。

  • 警察庁はニュースからリンクを貼れる形でデータを出しておいてほしい。(今回のような検証がやりやすいように)
  • 読売新聞(や他のニュース媒体)は数字に強い人が見た時に『わかってない』ように思われるようには書かないでほしい。必要な補足情報は載せてほしい。
  • ニュースを読む人は、『わかってない』で済まさないで、上記のエントリーのように冷静に判断してほしい。

さて、警察庁は本当にデータを出していなかったのかな?と思ってもうちょっと探してみました。警察庁から交通事故統計(平成28年8月末)に行って、さらにe-Statの該当のページに飛んで、そこでExcelとPDFのデータを見てみました。ハイビームとロービームの話はここにはなさそうだったのでちょっとあては外れたのですが、これはこれで見応えのあるデータでした。

例えばPDFに載っていたこのグラフ。(3Dグラフであることは置いておいて)

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年齢別で見ると、65歳以上が多すぎる!!! なんか、納得。ネットのニュースを見て書き込んだりしている人たちは実は当事者じゃなくて、おじいちゃんおばあちゃんが気をつけるべき当事者なのね。。。

↓こういうポスターを見て、誰がターゲットなのかイマイチわかっていなかったのですが、やっぱりおじいちゃんおばあちゃんに向けてのメッセージだったのですね。

データにはこれ以外にも(県別の件数とか)見るとためになる分析がたくさん載っていました。やはり警察庁は統計がわかっていないわけがなくて、価値ある分析をしているようですね。でも、この状態では使いにくいデータなので、サンフランシスコのデータのように事故の1件1件をバラして、見る人が自在に分析できるデータとして公開してほしいものです。そうしたらMakeover Monday Challengeのような感じで更に意味ある分析をする人が出てくるかもしれないし!

community.tableau.com

 

サンフランシスコのオープンデータをダウンロードしてTableauやExplorateryで表示してみる

qiita.com

この記事を読んで、サンフランシスコはいろいろなデータを公開していることを知りました。そういうデータをダウンロードして表示してみたので、メモしておきます。

まず、サンフランシスコのオープンデータを公開してるSF OpenDataにアクセスします。

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今回はPublic Safetyを選んでみましょう。

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例えば一番上のMap: Crime Incidents - from 1 Jan 2003を選択してみます。

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このデータは最初から地図に表示されていますね。表にすることもできます。

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たぶんフィルタリングしたりグラフにしたり、いろいろ見方を変えられるのですが、そんなには使いやすそうではないので、丸ごとダウンロードしてしまいましょう。Exportというボタンを押します。

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で、形式を選んでクリックするだけです。無難にCSVにしました。ダウンロードしてみると、なんと400MBほどありました。こんなに大きいファイルだとは、、、

まずはTableauで表示してみます。都合によりTableau Desktopのライセンスを失ってしまったので、Tableau Publicで見てみます。ダウンロードしたCSVファイルを読み込ませてみるとわかるのですが、日付のDate列がTableauでは日付と認識できようです。ついでに言うと、時刻はTime列に入ってるので、それと混ぜて日時の列を作りたいです。

DateTime

DATEPARSE('MM/dd/yyyy HH:mm', LEFT([Date], 10) + ' ' + STR([Time]))

こういう計算式を作って、無事に日時を扱えるようになりました。ここまでくれば簡単で、どんな風にでもグラフを見ることができますね。

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次はExplorateryです。こちらもDateとTimeをなんとかするために、下記のコマンドを実行してDateTimeという日時を扱える列を作りました。

mutate(DateTime=mdy_hm(str_c(str_sub(Date, 1, 10), Time, sep=' ')))

こうしてしまえば、あとはいろいろできますね。

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ちなみに、サンフランシスコのデータを公開しているのは、socrataというサービスのようです。

socrata.com

サンフランシスコ以外にもこのsocrataでデータを公開している自治体はたくさんあるようです。データ公開しているのは素晴らしいですね。

18歳以下の自殺者をExploratoryで表示してみた。

内閣府の調査の、過去約40年間の18歳以下の自殺者というデータがあったので、Exploratoryで見てみました。

Exploratoryを触って慣れたいというモチベーションだったのですが、これに関してはごく簡単でした。csvファイルの日付フォーマットを変更(1月1日→2016/1/1)したのと、ヘッダーフッターをそれっぽく修正しただけで、Exploratoryに関しては読み込んで折れ線グラフを選択して、x軸(日付)とy軸(人数)を設定したくらい。

↑横長に表示されているとしたら印象が違うかもなので、Exploratoryのページで見た方がいいかも。

元のデータが日別だったのだけど、月別にもしてみました。これもすっごく簡単。Round to Day を Round to Month にかえるだけ。

以下、ちょっと思ったこと。

  • 自殺者数の9/1のピークは夏休みがあけたタイミング。でも月別でみると4月の方が多い。
  • Exploratory便利。Mac/Windowsを持っていないので夏休みに触れなかったけど、会社のMacで触っていい感じだと思いました。
  • Exploratory、明示的な保存という概念はないのかな???操作は全部保存されるのかもしれない。
  • Exploratoryを起動するときにID/PASSを聞かれるのが面倒。
  • 公開してるExploratoryの中のRスクリプトに、ローカルフォルダのパスが残っているのがちょっと気になる。
  • 1月1日→2016/1/1と変更したけど、もしかしたら変更しなくてもなんとかなるのかも。
  • 年月日(Date)じゃなくて、年を無視した月日という概念はなんと呼ぶのだろう。

100円ショップのペーパーファスナーと輪ゴムを素材にしたテンセグリティの作り方

最近は100円ショップのペーパーファスナー(というもの)を使ってテンセグリティを作っています。

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輪ゴムを使ってつなげるのですが、普通の輪ゴム(#16)だと大きすぎる場合があるので、#10、#12、#14、#16とそろえました。#10と#12は100円ショップではなくて文房具屋さんで買った共和のオーバンドです。

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では作り方を説明します。まず穴に輪ゴムを通して、

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ツノの部分に引っ掛けて引っ張ります。

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もうひとつのペーパーファスナーにも同様にくっつけます。ググると出てくるテンセグリティの作り方の説明ページではひとつのゴムの輪で何本かの棒をつなげていますが、このページで解説する方法は、ひとつの輪ゴムが2つの棒をつなぐのみです。この方が完成した時に安定するんですよね。

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テンセグリティの種類によりますが、ひとつの穴に何個かの輪ゴムを通すことになります。だんだん穴が狭くなってきて、輪ゴムを通すのが大変になってきます。

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↓この写真は、2本の棒で構成される一番シンプルなテンセグリティを作ろうとしています。

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できた。棒同士が接触しているように見えるので、テンセグリティっぽくないです。

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ほぼ同様に作った、3本のタイプのテンセグリティです。棒同士が接触していないので、テンセグリティっぽいですね。

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そして6本の棒のタイプも作りました。ひとつの穴に4本の輪ゴムを通すので大変です。

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これは30本の棒を使ったタイプです。#16の輪ゴムでは大きすぎて、#10か#12で作るとボールの状態を保てます。ちなみに、棒(ペーパーファスナー)は30本ですが輪ゴムは90本必要になります。

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ペーパーファスナーに輪ゴムを通してツノに引っ掛けるので、輪ゴムが外れてしまうこともないし、一本の輪ゴムがひとつの辺を構成するので、輪ゴムがずれて形が崩れるということもありません。だいぶ安定しているテンセグリティを作ることができます。特に30本のテンセグリティはぐにゃぐにゃしたボールとして蹴って遊ぶこともできちゃいます。

次に作りたいのはテンセグリティタワーですが、そのためにはもうちょっとタワーの構造を研究してみます。

30本のタイプのテンセグリティを作った

30本タイプのテンセグリティ作って、調子に乗って何個か更に作りました。

30本タイプは棒と棒がくっついちゃっているので、ちょっとテンセグリティぽくないです。 でもぐにゃぐにゃしているボールとしてはいいおもちゃです。

輪ゴムは100円ショップのではなくて、純正品(?)の共和のオーバンドで、サイズも#10, #12, #14, #16あたりで適切なのをチョイスすると良いことがわかってきました。

フォークのテンセグリティは面白かったけど、すぐに分解してしまいました。両側がフォークになっているものがほしい。

Trelloのようなスクロールしないと全体が見えないページの全体像を一枚の画像にする方法

先日こんなツイートをしたのですが、Trelloの全体を1枚のスクリーンショットにするのは、結構大変でした。 ブラウザ内で縮小表示して、ブラウザを精一杯大きくしてスクリーンショットを撮る、という感じで。

で、もっと簡単にやりたくて、考えていて、さっき方法がわかったので書いておきます。

使うツールは、まずはブラウザとしてChromeで、その拡張機能として下記の二つを使います。

chrome.google.com

chrome.google.com

Ignore X-Frame headers - Chrome Web Store の方は、クリックジャック対策に必要なX-Frame-Optionsを無視するという危険なプラグインなので、作業が終わったら無効にしておきましょうね。

さて、スクリーンショットを撮りたいTrelloのURLをチェックしておいて、下のような内容のファイルを作ります。 ファイル名はindex.htmlとでもしておけば良いでしょう。 src="..."の部分にTrelloのURLを書きます。

<body style="margin:0px">
<iframe src="https://trello.com/xxxxxxxxxx"
  style="height:2000px; width:2000px; border:0px">
</iframe>
</body>

このファイルをブラウザで開くと、(iframeの中に)Trelloのボードが表示されます。 ここでは、高さ(height)2000px、幅(width)2000pxにしているので、横とか縦にスクロールすると思います。 その中のTrelloのボードの一番下に横のスクロールバーが表示されていたら、widthの値をもっと大きくします。 また、Trelloのリストの中で縦にスクロールするものがあったら、heightの値をもっと大きくします。 まあ、とにかく、大雑把でもいいのでこの数字をおっきくするわけです。 私が今回撮ったボードでは、高さ5000px、幅6000pxでした。

十分に大きくしたら、 Full Page Screen Capture - Chrome Web Store のアイコンをクリックすれば、一枚の画像にしてくれます。

それを1/10に縮小したものがこれです。

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前にtweetした時の画像は、どうも縦の長さがまだ十分ではなかったようですね。 この機能、やっぱりTrelloに欲しいなー。